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Cafe Novel

2024.1.10ここにNovelがあるっていうことに意味がある。
本当に、日々その積み重ねだと思ってます。

Cafe Novel
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本日はCafe Novel さんにお邪魔しております。どうぞよろしくお願いします。

吉澤:よろしくお願いします。

外観も内装も素敵なお店ですね!

吉澤:ありがとうございます。

想像もしなかった益子での開業

まずは、益子町に開業した経緯をお伝えいただければと思います。

吉澤:はい。元々僕は益子町の生まれで幼少期を益子で過ごしました。一度、大学時代に神奈川県の方に出て、その後宇都宮の一般企業に勤めたのちに脱サラをしまして、姉と一緒に茨城県笠間市でカフェを開業致しました。そこでの7年を経て、地元に自分のお店を持つという形で、今ここでお店を構えてます。

最初は笠間だったのですね!

吉澤:姉が元々笠間で小さなお菓子屋さんをやっていて、そこをお菓子屋さんからカフェにしたいっていうタイミングと、僕が転職を考えたタイミングが重なりまして。
最初は手伝うという程度の感じで関わってたので、まさか今 自分が地元でCafeを経営しているっていうのは当時は全く想像もしなかったんですけど、巡り巡ってこうなっています。

Cafe Novel
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「Novel」のおもてなしの原点!

いつもお客様でいっぱいだなって思うんですけど、こんなにもお客様に来ていただける理由というか、人気の秘密は何だと思われますか。

吉澤:どうもありがとうございます。そうですね、僕はそもそも益子に飲食店、個人店がもっとたくさんあった方がいいなと思っていて、それでその方々がそれぞれの特徴を出せればと思ってます。益子って、地元の方だけじゃなくて外からもたくさん人がいらっしゃるので、選ぶ楽しさがあった方がいいと思ってるんですね。その上で僕は、オープン当初から選ばれるお店にしていかなきゃいけないっていう事を常に考えています。
オープン当初から大事にしたのは、 お店の扉を開けた瞬間、非日常というのを味わってもらえるような空間作りをしたいっていう事です。おそらく外から見た当店のイメージと中に入った時のイメージが違うはずで、“Novel”というお店の名前がまさに「小説」という意味なんですけど、小説の物語に出てくるような非日常の雰囲気で、おもてなしをしたいという私たち夫婦の思いがNovelの原点となっています。

確かに非日常というか、懐かしいというか…。

吉澤:そうですね、ノスタルジックと言いますか・・・。僕が元々姉と営んでいたお店のお隣様が、 「リトルクウ」という古家具屋さんなんですね。その方から僕は色々センスを磨いていただきました。当時もよく姉のお店の内装を自分でデザインしたり、工事したりしてたんです。だから、“自分で作る”っていうのをそこで学んだのと、元々サラリーマン時代に建築関係のデザインの仕事もしてたので、頭の中でイメージしたことを、自分で表現できるようになって、自分でお店を持つときは、できる限り自分の手で実現しようと思っていました。

DIYと言われると、なるほどそう見えるような気もしますが、気づかないですね。
手作りの良さ、センスの良さを感じます。そしてとてもゆっくりできますよね。

吉澤:ありがとうございます。そうですね。皆さん、ゆっくりされていきますね。

Cafe Novel
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人気メニュ-いろいろあります!

Novelさんのおすすめのお料理について教えて下さい。

Cafe Novel

吉澤:はい。 ローストポーク、タイカレー。あとは、季節ごとに入れ替えていく形で、3種類のランチメニューで展開しています。
ローストポークに関しては、たまたまオープン当初のメニューだったんですね。それが凄く好評だったので、そのまま続いてます。
実は、タイカレーは笠間のお店でやっていたメニューで、笠間の頃からのお客様から、あの時のカレー食べたいよねっていう声が聞こえてきまして、それじゃあメニューに入れようかと。今でもずっと食べに来てくださっているので、外すに外せないというところでやっております。

今では人気メニューになっちゃいましたね!

吉澤:僕としては、姉のお店から自分のお店に変わる時に切り離したい気持ちもあったんですけど、やっぱりお客様の声に耳を傾けるっていうのはすごく大事だと思って,ご期待にお応えしております!

季節のメニューで言うと、今はどんなメニューがありますか?

吉澤:冬は煮込み料理をやることが多くて、例年だと「鶏とキノコのフリカッセ」「牛すじの煮込み」といったお料理でしょうか。

美味しそうですね!夏のメニュ-はどうですか。

吉澤:夏は「桃とバジルの冷製パスタ」っていう、これも笠間の時からずっとやってるメニューでして、こちらもこの店でやるつもりはなかったんですけど、何も言ってないのに問い合わせが沢山きてしまって、やらなきゃいけないなと思ってメニュ-に加えて、そんなこんなで7年くらいになります。

私もひとりのファンとして、「桃とバジルの冷製パスタ」の時期は特に予約が取れなくて悲しい思いをしました。

吉澤:申し訳ありません!一応1週間前からという制限をかけて予約を承っているんですけど、2~3日前には、ほぼほぼ埋まってしまうのが現状ですね。

「今日食べたい」じゃなくて、1週間後が狙い目ですね。

吉澤:冷製パスタの時期はそうですね!普段のご予約はそこまでの状況じゃないので当日でも空いてること多いですし、ご安心いただければと思います。

Cafe Novel
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「おいしいスコーン」の秘密は手ごねの技!

そんな人気店ですが、最近は焼き菓子も評判がいいですよね。

吉澤:ありがとうございます。妻が作っています。限られた時間と、限られた設備と、限られた作業場で作ってるので、量産は難しいですが、作った分は無事に旅立っているという状況です。

技術的にも難しいのでしょうか。

吉澤:基本的に手ごねで、感覚的な部分で作ってると思うので、機械化できないんですよね。
だから彼女にしかできない焼き菓子になってると思います。そういうことに価値を感じてくださる方に買っていただいてるかなって思ってます。

お客様からは、どんなお声が届いてますか?

Cafe Novel
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吉澤:スコーンはずば抜けて評価が高いのかなと思いますね。スコーンって、今いろんなお店で当たり前のように見かけますけど、ここまで評価してもらえることって中々ないんじゃないかなと思いますね。
私が言うのもなんですが、今まで食べたスコーンの中で一番美味しいっていう声が本当に多いです。僕も他店さんに行ってスコーン食べますけど、僕は他店さんも美味しいと思うんですよね。お客様も多分いろんなスコーンを食べてこられた中で、 好みだとは思うんですけど、お気に入りに感じていただけてるのかな。
比較対象がいっぱいあるから、好みに合うものを見つけやすくなってきたっていうのもあると思います。 そういう中で選んでいただけているのはとても嬉しいですね。

最近は、雑誌にも掲載されてますね?

吉澤:そうですね。「栃木県でおいしいスコーン5選」に選ばれたり、あるラジオのDJさんが「Novelのスコーンは世界一美味しい」っていってくださったとか。そういう形で、自分たちの知らないところでスコーンが1人歩きしているとようにも思います。自分たちよりもスコーンの方が人気者になってますよね。

奥様の焼き菓子の話になったら、なんだか饒舌ですね!

Novel(小説)のようなInstagramでお客様と繋がる!

Novelさんのインスタグラムも奥様が書いていらっしゃいますね!

吉澤:インスタグラムは妻が毎回すごく丁寧に文章を作ってます。文学部出身なんですよ!だから店名もNovel(小説)なんですけど・・・。
やっぱり、物語っていうのを、僕らは1つのテーマにしてるので、物語の1ページのような感覚で読んでもらえればいいなっていう事で、自分たちやお店の背景を、それとなくお伝えしつつ書いています。

イベントをされる時も、インスタで発信されてますよね。

吉澤:そうですね、インスタグラムとFacebookを通じて情報発信しています。あとは、近隣のお店にちっちゃいビラを貼ってもらって、当日見た方がそのまま流れてきてくれたらいいかな・・・という感じです。

イベントは、いつ頃開催するのですか?

吉澤:今、マルシェスタイルでやってるのは、春と秋の陶器市の前半部分ですね。
あとは、うちの周年イベントとして、10月に開催してる「Nマルシェ」という年3回になります。
基本的には、町内で活躍してる作家さんを呼んだり、今までお世話になったり、関わりの強い方を呼んだりしてますね。誰でも良いという亊ではなく、僕たちにとって縁の深い方々をお呼びしています。

Cafe Novel
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お客様は普段来られている方が多いですか?

吉澤:ほとんど、リピータ-です。あとはお友達を連れてきてくれたりとか。今はワークショップも同時で開催してるので、お子様連れのファミリーとか。私たちも子育て世代だったりするので、そういった同世代の方なんかが多いですね。
当初はこんなに続けられると思わなかったんですけど、毎回、自分たちが想定しているよりもたくさんの方に来ていただいていて、感極まるというか「あー、こんなに大事にしてもらえてるんだな」っていうのがありますね。

来ていただけるのって本当に嬉しいですよね。

吉澤:はい。開催するのは結構大変なんですよね!
インスタでしか告知してないというか、手が回らなくてそれしかできないんですよね。
自分たちの準備もあるし、参加される方の手配とか、色々運営側としても働かなきゃいけない。
なかなか手が回らないにも関わらず、SNS上の告知だけでたくさん来ていただいている当日の様子をみると、ほんとにジーンとします。
皆さんすごく笑顔で帰られてくので、来年も頑張んなきゃなって思いますよね。
変な言い方ですけど、僕たち夫婦がやりたい事をやっているというよりも、お客様の気持ちに応えようとする事が中心になって、お店もマルシェも成り立ってるような感じです。

お客様のおいしい笑顔が原動力です!

吉澤:今の時代、飲食店ってすごく大変なんですよね。誰かに「飲食店やりたいんだけど」って言われても、「やめた方がいいよ」って言っちゃうかもしれないです。

え!やめた方がいいですか?

吉澤:そんな夢のある仕事じゃないよって(笑)。外から見ると華やかというか、私たちの事も素敵な夫婦なんて言っていただく事もありますけど、そんなことなくて、ほんとに大変なんですよ。家庭や子供、自分の時間も取れなくて色々なことを犠牲にしています。そういう中でお客様の期待に応えるっていう仕事です。お客様の笑顔に会えるという、正直それだけが原動力です!
たくさんの方に期待していただいて、声をかけていただいているから頑張って走ってこれた7年なのかなと思います。

すごく謙虚に、一生懸命続けてこられたんだなあと伝わります!

吉澤:辞めようと思えばいつでも辞めれちゃう仕事だとは思うんですよね。そう決断するのは簡単だけど、でも自分の仕事を期待してもらえることってすごい事だと思うんですよね。
僕は元々住宅の仕事していて、その頃は 仕事があってもお客さんに嫌がられることが95%ぐらいだったんですよ。営業しても「いや、うちは結構です。」って断られるのが9割以上その中の5%ぐらいの人を笑顔にするために頑張ってたんです。
でも、今のここでの仕事はそうじゃないんですよね。自分たちの頑張り次第なんですけど、ほとんどの方が笑顔で帰ってくれる。だから頑張れるっていうところがあって!

なんだかじ-んときて涙がこぼれます。
こういう思いがあるからこそ、これからもずっと繁盛店であり続けるんだろうなと思います。

吉澤:自分たちがこれから何をやりたいとかっていうことも大事ですが、今まで支えてくださったお客様や通い続けてくれてる方、そしてこれからきっと来てくれてくれるであろう方たちに対して、 非日常の時間や、本当に喜んでもらえる事をする。ここにNovelがあるっていうことに意味がある。本当に、日々その積み重ねだと思ってます。

店主の思いは、必ずお客様に伝わって、好循環が生まれるんですね!
今日は、それを実感した感動のインタビューになりました。
これからも奥様とご一緒に頑張って下さい。ありがとうございました。

Cafe Novel
  • 聴き手:黒子 真由美
    益子町商工会経営指導員