今日は理容店の経営と、益子町ポイントカード協議会長、町議、商工会の役員と他方面で活躍されています直井睦さんにお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
直井:はい、お願いします。
まず直井さんは先ほどの通り他方面で活躍されていますが、特に一つお話いただけるとしたらどんな活動になりますか。
直井:自治会活動ですかね。今現在は自治会の役員を15年ほど、主に総務関係のお仕事をやらせていただいています。
そもそもいつ頃から自治会活動を始められたんですか。
直井:自治会活動は益子の祇園祭が大きいのですが、私が20代の頃に益子に戻った時お祭りにすぐ参加しました。
お祭りの関係で、地元の新町自治会には新若会というお祭りの団体があって、そこに所属して、最終的には若頭という会長を務めさせていただきました。そこから続く自治会活動ですね。
若頭という響きがかっこいいですね。おいくつくらいの方がなさるんですか?
直井:当時は結構若い方がやっていましたけど、私は比較的遅い方で、40代からで、5年間。
その時に自治会の役員もやらせていただいて、それから 15年間ぐらい続けて自治会の役員をやっています。お祭りでは今はお囃子をやっています。
15年、それは凄いですね
直井:自治会で活動してきて一番良かったのは、 毎年、組長さんとか班長さんが代わるわけですが、そこで総務関係をやっていれば、 案内文書を組長さんにお届けします。
するとその自治会内のほとんどの人、ご家庭、お宅を覚えられた。繋がりを持てたっていうのが一番です。
自治会の中でもなんでも知っている人ということですね。
直井:そんなこともないですけどね。ははは。
私もお祭りに参加していますが、お祭りでは一番威勢よく声を出して 頑張っている姿が印象に残っています。
直井:お酒の力を借りてますんで(笑)。自治会の役員の役割上、お祭りは3日間出る事になっているので、ちょっと目立っているのかもしれません。
歴史や周りの地域から眺めると、益子の祇園祭はどういうお祭りなんですか。
直井:益子の中では大字益子エリアが中心のお祭りです。同じ益子に住んでいても結構感じ方が違うと思いますね。
それが自治会の中心的な事業にもなっていて、それで人間関係を保てている側面もあるかな。
どの地域でもそうですが、目立たないけれども重要な活動ですよね。
しかも総務ですから猶更、縁の下の力持ちという感じがしますね。
直井:いい先輩がいたので、そのレールに沿ってやっています。
今、自治会で担当している企画運営で、敬老の集いを毎年実施しています。
以前から続いているんですけど、町内の高齢者を集めて催し物やっています。
例えばどんなことをされたんですか。
直井:益子駅の2階で、対象の高齢者の健康の話しとか。あとは、今年は詐欺の話を防犯で行政にお願いして町の交通指導員さんにしてもらいました。
あとは、保健センターの保健師さんに来てもらったり、高齢者支援課の職員さんを呼んで、 健康についてや認知症予防とか、そういう話をしてもらって。
その後に地元のお囃子会の演奏聞いてもらったり、最後は民謡とか。それから今年は語り部の人呼んで、食事して解散になる。2時間弱ぐらいですかね。
町でも敬老の集いを行っていますよね。
それとは別に自治会単位でやっているというのは初めて聞きました。
直井:そうですね。あとはなばため地区あたりの自治会はやっているかな。
凄くしっかりした自治会ですよね。
直井:長くやっているんで、途中コロナ禍になったし、結構催し物とかいつもやっていることがワンパターンになっちゃうんだよね。
ネタくださいって感じです(笑)。
直井:あとはマシポカードだね。今、協議会の会長をやらせていただいていて、広く使っていただく取組というか、具体的には加盟店の勧奨活動が全然できていないので、取り組んでいきたいですね。商工会の商業部会長としても、やらなくちゃいけないことかなと思っています。
元々は優良店会から始まって、スタンプを集めるスタイルからカードに変わったんですよね。
直井:そうだね。新しい取組の素案もあるし、時代とともに変わりつつあると思う。
小売店舗が少なくなっているのも問題かな。益子焼も後継者がだんだん少なくなっているし、何の業界でも個人事業主が足りなくなっている。
町の行政で支援している起業支援補助金とかを使って、小規模のお店、店舗、飲食店を増やしながら地域経済を活性化させるっていうのが一番の課題。
回り回って自分の業界にも返ってくると思えば、力入れていかなくちゃいけないよね。
本職である理容業について話をお聞きしてよろしいですか。
直井:理容業は私で3代目になるんですけど、創業は明治の頃からだと聞いています。
開業した祖父は私が生まれた頃にはもう亡くなっていて、2代目の父親も祖父が割と高齢になってから生まれたので、いきさつはわからない部分もあるんですけどね。
町史を確認すると、明治40年ごろには町の地図にも「直井理髪店」と出ているので、明治40年 以前に開業してたってのはわかっています。
当時からお店を構えて、お客様に来てもらっていたのですか。
直井:開業当初は色々と場所を移しながら 営業していたと聞いています。
最初にお店を構えたのが益子駅前で、父親が跡を継いで平成7年までそこで営業していました。
現在地に移ってからは来年でちょうど30年を迎えるところです。
それはおめでとうございます。記念の年ですね。
直井:ありがとうございます。ちょうど7月にオープンしたんで。
令和7年の7月は何かイベントを考えたいと思います。
今は奥様とご両親と4人で営業されているんですか?
直井:はい。今、親子4人で、営業しています。
娘が2人いて、1人はもう働いていて、もう1人は就職決まったところなんで。
なかなか後を継いでもらうのはちょっと難しいと思いますけれど、微かに期待はしています。
最近は何か新しい取り組みをされていますか。
直井:そうですね。ぜひ余裕を持ってお客様に過ごしていただきたいという気持ちを持って予約制度を始めました。
今年の3月から始めて、今では半数ぐらいのお客さんがご予約してくれるようになりました。
予約するとどんな良いことがあるんですか。
直井:私、比較的、丁寧に仕事をする方なんです。
お客様には丁寧すぎて、「もういいよ」って言われることもあるんですけれど。
カットからお顔剃り、シャンプーとかマッサージを含めて 一時間で終わらないぐらいやっています。
余り会話を好まないお客さんもいますけれども、予約していただければリラックスして過ごせるように余裕を持ってやれるんです。
次に待っている方が並んでいると、リラックス出来ないですものね。
直井:はい、じっくりゆったり過ごして欲しいですね。
それから、一番はやっぱりお客様に待ち時間を作らないっていうのが目的ですんで。
有効に使っていただければと考えています。
最後に、地域の理美容業界についての思いを伺ってもよろしいですか。
直井:理容に限らず、いろいろな業界で組合を持っていると思うんですけれども、比較的理容業はまだ組合組織がしっかりしています。
とは言え、益子の場合は多い時の半数以下になって、今、 組合員数が益子町で10店舗になっています。
でも、個人ではできないような活動を今後も活動していかなくちゃいけないなって思っていまして。
特に今までは技術的な講習会とか、レクレーションみたいな部分が強かったけど、もう少し業界としての個人の経営力を高めていったり、新しいやり方を学んで行ったり。
地域のお客様、消費者の皆様、 希望に応えるような組合が大切になってきていると考えますね。
お客様の希望に応える組合ですか。
直井:今の時代、安くできる理容店とか、一般でフリーで動く理容などいくつか分かれると思うんですけど、うちのような所は区別して、少しの高額に見えても適正な料金で納得いただける仕事の仕方を探したいですし。
業界とか団体でしかできないような取り組みをしていくことが、この業界自体の規模を縮小させない一番の道だと思いますんで、この益子のみならず、
芳賀郡詩一市四町の真岡支部の組織の中で考えていきたいと考えています。
組合というのは、地域の方にとって無くなったら困るんですか。
直井:困ると思います。保証の部分が一番重要です。刃物や薬剤を使う仕事なので。
直接肌に刃物を当てたり、特に顔そりであったり、薬液でもカラーリングとかパーマをかけるときの薬液を地肌につけてしまって、問題が起きる時があるので。
そういう保証は、組合員の理容店だと医療費やクリーニング代とか、しっかりと対応できるので。
お客様も安心だし、仕事していても不安はないのかな。
あとは、業界の情報が仕入れやすいっていう側面もあります。まあ、そういう情報を有効に活用して、サービスでお客様に還元できれば本当は理想なんですけど。そこはちょっと課題感がありますね。
今日は貴重なお話しありがとうございます。
直井:ありがとうございました。